昨日名古屋に行きました。せっかく行ったので少し早めに家を出て、名古屋名物を食したいところでした。あいにくそうはいかず、ちらりと帰りにお土産を見てから戻ることにしました。 きしめん・手羽先 ひつまぶし みそカツに加え天むすやういろうも名古屋名物だと知りました。最近はいろいろな地域のものが身近で手に入るので、いったいどこの名物なのかがよくわからなくなります。そのために、名物がどうかはかなり苦労して探します。苦い経験に京都のお土産だと思って購入して見ると東京だったリもします。東京に持参しようと思っている時などはがっかりします。最近はその経験を活かし、「このお店の本店はどこですか?」さらにエスカレートして「他の地域で簡単に手に入るものですか?」と質問して購入します。むろん回答によっては購入しないことも多々あります。いやな客だと思います。
以前に名古屋に研修をしに出かけた折に、タクシーの運転手の方に「みそかつのおいしさ」を教えていただきました。たれは家の秘伝の手造りではなく、購入するのだそうです。私はウナギのたれのごとく秘伝があるのかと思っていましたが、ウナギのたれの秘伝は自宅にあるわけではなく、お店に存在するものなので、後で妙に納得しました。 きしめんの由来はいろいろあるらしいですが、尾張藩のときに「平打ちきしめん」の名人がいて藩公ご自慢の料理になっていたという話が気に入りました。
さて、ファッションにも違いがあるかなと、今回は地下鉄の中で特に女性の服に目を走らせてみました。足元から上まで、きょろきょろと見て楽しんでいるうちに、降りる駅を乗り過ごしてしまいました。間に合ったから良かったものの時間がずいぶんかかりました。やはり全体から感じる雰囲気は違いました。 乗っている電車や時間などで、たまたまだったのかもしれませんが、カラフルな花をアクセサリーに使う人が多かったのと、サンダルの人の割合が高かったです。最近のファッションを理解しない私は「これはいまどきの流行りかも?」とも思いながら、関西でも京都 神戸 大阪の割合より高いし、同じ流行りでも地域によって取り込み方がちがうかと思いました。こうしたファッションの好み、食の文化・人の好み・・地域の違いでもその地域風土で変わるわけでしょうね。
しかし、私は名古屋という目でみたから、「ファッションの違いがある」と言ったけれど、それは名古屋の土地とは関係なく、実は個人の好みから成り立っていたのかもしれません。ちょうど繁華街を通る電車でしたので、サンダルで訪れる遊び場があったかもしれませんし、時間がお昼間だったのでスーツ姿の人が少なかったせいかもしれません。少なくとも私が「名古屋の特色」という「フィルターを通して見た」という一つの事実があります。高橋慶治氏は人は現実を理解するのに、「独自の地図を持っているのだ」と言います。地図はその場所をありのまま記載できるわけでなく、何らかのフィルターを通して取り込んで、また、何らかのフィルターを通してアウトプットして地図に仕上げているわけです。こうした自分の行動が「フィルターそのままだな。」ときづきながら照れ笑いして帰路につきました。