神戸で仕事をした後、神戸の街の魅力に誘われて散歩をすることにした。
頬にあたる風はまだ冷たく肌寒い。
観光客がたくさん来ているかなと思っていたけど、平日の夕方だからか、予想外に人は少ない。
海が見たくてハーバランドまでは急ぎ足。
瀬戸内海の海らしく波が静かであるなと私は一人でぼんやりと眺める。
海を見てほっこりした私はポートライナーに乗って帰るべく駅に向かったけれども、何故か駅が行方不明。
仕方なく元町に向かって歩いていくと南京町に出くわす。すっかり忘れていたけれども、大喜びで豚饅頭 「老祥記」に並ぶ。豚饅頭で列に並んで買うのは初めてだった。以前は並んでまで買う人がいるのだとちらりと横目で見ていただけだった。しかし、今回はいそいそと並んでいる私がいる。年齢なのか価値観なのか、同じ自分の変化に気がつき、ついつい一人笑いをしてしまっていた。 横から見ると変な人だったかな。
学生時代によく歩いた街だけに懐かしくて、そのまま三宮まで歩いていくと長い散歩が終了した。くたくたになった身体と左手に持つ豚饅頭。家に帰ると夕食作りを横において、まずは子供と一緒に豚饅頭を頬張った。 おいしかった。